当サイトはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます

退職代行で辞めても傷病手当金はもらえる?退職後に受け取る条件を表で整理

2026-10-26 執筆

体調を崩して働けなくなり、退職代行で辞めようと考えている人に向けた記事です。

結論として、退職代行を使ったかどうかは傷病手当金の受け取りに関係しません。決め手になるのは、健康保険の加入期間と退職日の状態です。条件を満たせば、退職後も傷病手当金を受け取り続けられます。逆に退職日の決め方を誤ると、退職後の分を受け取れなくなります。

退職後も受け取れる3つの条件

退職後の受け取りは「資格喪失後の継続給付」と呼ばれ、健康保険法104条に定めがあります。会社の健康保険(協会けんぽや健康保険組合)に加入していた人が対象で、条件は次の表のとおりです。

条件中身確認の方法
加入期間退職日まで継続して1年以上、被保険者だったこと(任意継続の期間は含まない)入社日と、途中で保険が途切れていないか
退職日の状態退職日の時点で、傷病手当金を受けているか受けられる状態にあること連続3日の待期が退職日より前に終わっているか
退職日の出勤退職日に出勤していないこと最終出社日と退職日が別の日になっているか

退職日に出勤すると、その日は「働けた日」として扱われます。協会けんぽの案内でも、退職日に出勤すると継続給付を受けられないとされています。挨拶や荷物の片づけのつもりでも、退職日には出社しないでください。

傷病手当金のしくみの基本

傷病手当金は健康保険の給付です(健康保険法99条)。業務外の病気やけがで働けず、給料が出ない日が対象になります。基本の決まりは次の表のとおりです。

項目一般的な決まり
待期働けない日が連続3日続いたあと、4日目から支給の対象になる。待期の3日には有給や公休の日も含められる
1日あたりの額支給開始日より前の12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2
支給される期間支給開始日から通算1年6か月まで
給料が出た日有給などで給料が支払われた日は、原則としてその日の分は支給されない

仕事が原因の病気やけがは労災保険の対象になり、傷病手当金とは別の制度です。原因が仕事にあるかどうか迷う場合は、労働基準監督署に相談できます。

退職代行に伝える退職日の希望

退職代行を頼むときは、退職日を「継続給付の条件を満たす日」で希望として伝えます。業者は会社へ本人の希望を伝える役で、退職日の調整が交渉になるかどうかは状況しだいです。

  • 最後に出勤した日から退職日までに、働けない日が連続3日以上あるようにする
  • 退職日は出勤しない日にする(欠勤または休職中の日)
  • 医師に「働けない状態」と判断された期間に退職日が入るよう、受診を続けておく

退職日を有給の消化日にした場合の扱いは、加入先によって判断が分かれる余地があります。退職日まで有給を使う予定なら、加入先の協会けんぽ支部か健康保険組合へ事前に確認してください。

申請書の会社記入欄は業者経由で依頼

傷病手当金の申請書には、本人・医師・会社(事業主)がそれぞれ書く欄があります。在職中の期間を申請する場合、会社の記入欄には出勤状況と給料の支払いを書いてもらう必要があります。

退職代行を使う場合、会社との直接のやりとりは避けたいところです。そこで「在職期間の傷病手当金の申請書に、事業主の記入をお願いしたい」と、退職の連絡と一緒に業者から伝えてもらいます。申請書の送り先(自宅住所)も、同じ連絡で伝えておくと郵送で完結します。

退職後の期間だけを申請する場合、会社の記入欄は不要とする加入先もあります。加入先の案内で確認してください。

運営主体によって頼める範囲は変わります。

  • 民間企業: 記入の依頼を「伝える」ことまで
  • 労働組合: 会社が記入を渋ったときに、団体交渉権に基づく交渉ができる
  • 弁護士: 交渉に加え、こじれた場合の法的手続きまで対応できる

会社と揉めそうな事情がある人は、最初から労働組合か弁護士が運営する業者を候補にします。業者ごとの運営主体と料金は退職代行の業者を条件で比較するページに、公式サイトの確認値で並べています。

退職後の保険と失業手当との関係

継続給付は、退職後の健康保険を任意継続や国民健康保険に切り替えても受け取れます。一方で、退職後に任意継続や国民健康保険で新しく傷病手当金を受け取ることは、原則としてできません。任意継続には傷病手当金がなく、国民健康保険では任意の給付とされているためです。

失業手当(雇用保険の基本手当)とは、同時に受け取れません。失業手当は「働ける状態」が前提で、傷病手当金は「働けない状態」が前提だからです。病気などで30日以上続けて働けない場合は、ハローワークで失業手当の受給期間の延長を申請できます。回復してから失業手当を受け取る流れは退職代行で辞めたあとの失業保険の記事で扱っています。休職中に退職代行を使う場合の進め方は休職中の退職代行の記事を参照してください。

依頼前に手元でそろえるもの

手続きを郵送だけで進めるには、次のものを先に確認しておくと止まりません。

  • 健康保険証の記号・番号と加入先(協会けんぽか健康保険組合か)
  • 入社日と、保険が途切れた期間がないか
  • 最後に出勤した日と、働けなくなった日
  • 通院している医療機関と、次の受診予定日
本記事は健康保険法・雇用保険の一般的なしくみを整理したもので、個別の受給可否を判断するものではありません。支給の条件や申請書の扱いは、加入先の協会けんぽ支部・健康保険組合にご確認ください。失業手当の受給期間の延長はハローワークに、体調に関わる判断は主治医にご相談ください。会社と争いになっている場合は、弁護士や労働局の総合労働相談コーナーなど公的な窓口へご相談ください。