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退職代行を使わずに自分で辞める方法|退職届と2週間ルール

2026-08-06 執筆

「会社を辞めたいけれど、退職代行にお金を払うほどではない」という方も多いはずです。実は、退職は法律で認められた労働者の権利であり、手順さえ知っていれば自分で進められます。この記事では、法律上のルールと、自分で辞めるための具体的な手順を順番に解説します。

退職は労働者の権利。正社員なら「2週間ルール」

正社員のように雇用期間の定めがない働き方の場合、民法627条1項が根拠になります。条文の内容は「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」というものです。つまり、退職を申し入れてから2週間が経てば、会社の承諾がなくても雇用契約は終了します。

就業規則に「退職は1ヶ月前までに申し出ること」と書かれている会社もありますが、民法の規定が優先するというのが通説です。ただし、これはあくまで「法律上は2週間で辞められる」という話です。引き継ぎや後任の調整を考えると、円満に辞めたいなら就業規則の期限にもできるだけ配慮して、余裕を持って伝えるのが現実的です。

契約社員(有期雇用)は原則、期間満了まで

雇用期間が決まっている契約社員などの場合は、原則として契約期間の満了まで働くのがルールです。ただし、民法628条により「やむを得ない事由」があるときは、期間の途中でも直ちに契約を解除できる余地があります。体調の悪化や家族の事情など、どこまでが「やむを得ない事由」にあたるかはケースバイケースなので、迷う場合は専門窓口に相談するのが確実です。

自分で辞める手順を5ステップで

ステップやること
1. 退職の意思表示直属の上司に伝える。口頭でも法律上は有効ですが、「言った・言わない」を防ぐため書面が確実です
2. 退職届の提出宛名は社長名、提出日と退職日を明記し、理由は「一身上の都合」でOK
3. 引き継ぎ担当業務の資料を作り、後任やチームに引き継ぐ
4. 有給休暇の申請残っている有給の消化を申請する。有給の取得も労働者の権利です
5. 返却と受領社員証・PCなどの貸与物を返し、離職票や源泉徴収票など必要書類を受け取る

退職届は難しく考える必要はありません。「私事、一身上の都合により、○年○月○日をもって退職いたします」という定型文に、日付・所属・氏名を添えるのが基本形です。

退職届を受け取ってもらえないときは

上司が受け取りを拒否したり、話を先延ばしにされたりするケースもあります。その場合は、内容証明郵便で退職届を会社に送る方法があります。内容証明郵便は「いつ・誰が・どんな内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれる仕組みで、退職の意思表示をした事実と日付を記録に残せます。ここから2週間の起算ができるため、受け取り拒否への有効な対抗手段になります。

それでも難しい場合の選択肢

手順どおり進めても、引き止めが非常に強い、出社すること自体が精神的につらい、会社と直接やり取りしたくない、といった状況はあり得ます。そうしたケースでは、本人に代わって退職の意思を会社に伝えてくれる退職代行という選択肢もあります。仕組みや種類の違いは退職代行とはで解説しているので、必要に応じて参考にしてください。

辞める前に確認しておきたいお金の話

退職後の生活資金も事前に確認しておきましょう。一般に、自己都合で退職した場合の失業保険(雇用保険の基本手当)には給付制限期間があり、すぐには受給が始まりません。詳しい条件や金額は人によって異なるため、ハローワークで確認するのが確実です。また、収入が途切れるリスクを避けるなら、転職先を決めてから退職するのが安全です。健康保険や年金の切り替えも必要になるので、退職前に市区町村や勤務先の担当部署に確認しておくと安心です。

この記事は一般的な情報の解説であり、個別の状況への法的助言ではありません。会社とのトラブルや契約解釈など法的な判断が必要な場合は、弁護士や労働基準監督署、総合労働相談コーナーなどの専門窓口に相談してください。